十二月映画社はこんな人がやってます。
小島晃(こじまあきら):合同会社十二月映画社代表社員。1988年から2016年まで印刷会社の映像部門でプロデューサーとして数々の動画を制作。映像出版、ビジネス映像をはじめとして、博物館、美術館の展示映像などを手掛けてきました。現在も映像ディレクターとして、構成・演出・編集などの現場に立ち、映像作家として作品制作も行っています。2020年に電子出版「発注担当者のための映像制作入門」を上梓しました。
【Statement】
いまほど癒やしの動画が必要とされている時代はありません。デジタルによる超管理社会と、温かなコミュニケーションを断たれた人々のストレスと苦痛。
世界はどこへ向かっているのでしょう? 暗澹たるディストピアか、それとも愛に溢れた共生の社会でしょうか。いま大きな分岐点に差し掛かっています。あなたはどちらを選びますか?
美しい音楽に癒やされるように、映像に癒やされたいと願う人々が増えています。もう、既存の映画やテレビに任せてはいられません。ネットに氾濫する刺激的な動画は人間の感性をどのように変節させてしまうのでしょう。
アンチテーゼ。この世界の流れを堰き止める必要があります。
かつて、西行は花と月に人生を委ね、多くの人々がその歌を自らのことのように愛しさを持って受け止めました。旅を友とし季節を巡った松尾芭蕉は、行く先々で自然の興趣と言葉の奥深さを人々に教えました。二人の歌は言霊(ことだま)となって世界を駆け、いまもなお、人々の心を癒し続けています。
私たちにはカメラがあります。多くの人々がスマホで動画を撮っています。自らの手で動画を撮り、癒やしを必要とする人々に向けて発信することがカメラを手にした私たちの役目なのです。
そして、その創作活動は自分自身を癒やす一番の方法でもあるのです。癒やしの動画を撮るために必要なこと。それは、
・自然体で世界に向き合うこと
・身近な自然に目を向けること
・穏やかな心を持ち続けること
・静かなカメラワーク、あるいは動かさないこと
・時間を感じること
・風を感じること
・光を感じること
・無心で風景を切り取ること
・立ち止まること
・忙しい編集はしないこと
・自然のリズムに身をまかせること
・音楽は自然の風景から感じ取ること
・自分の作品表現をしないこと
・偶然は必然だと認識すること
・撮れる時は撮れるし、撮れない時は撮れないと心得ること
・晴れても降っても自然のままに受け止めること
・その場所と時間と自分の存在に感謝すること
・最良のシチュエーションは向こうからやってくると信じること
・世界は広くもあり、狭くもあることを知ること
・謙虚さを学ぶことが美しさの背景にあると知ること
・すべてのものに感謝すること
仏教に三界唯心所現(さんがいゆいしんしょげん)という言葉があります。三界はただ心の現れるところ、すなわち私たちの目の前にある世界はすべて私たちの心を映し出した世界なのだということを言っています。
これは静かなるレボリューションなのです。
合同会社十二月映画社 代表社員 小島晃